*

100円引越しの仕組みと注意点

公開日: : 最終更新日:2016/05/22 料金・代金に関する事

この記事の所要時間: 450

a0001_015909

2012 年あたりから引越し業界で話題となっているのが「100円引越し」を掲げる業者の登場だ。競争の激しい引越し業界において、「格安」「最安値」の表示は珍しくないが、さすがに「100円」を掲げるのは衝撃的だった。 主にインターネットでPRし、引越業界に旋風を巻き起こした「100円引越し」。実際にはどのようなものなのか。

100円引越しのカラクリ

 ユーザーが引越し先に「NTTフレッツ光」のネット回線を開通することを条件に、移動距離20キロ以内、2トン未満の荷物量、作業員は二人までという、既存の業者が行う「単身パック」程度の引越しなら、すべて100円で提供するというもの。家電量販店や大手通販でおなじみの「イー・モバイル」を契約すれば「0円」もしくは、最新モデルが格安になるシステムと類似している。通信事業者からのバックマージンを代金に充てることで、利益を確保している。

 したがって、実際に新居にて「NTTフレッツ光」を開設しようと思っている方が、引越しするのであれば引越し代金そのものは「100円」で済むので、大変お得ということになる。

デメリット1: PCの問題であれば、単身世帯のPC利用者の大半は「イー・モバイル」なり「ドコモ」「ソフトバンク」などの無線LANを使用しており、あえて「NTTフレッツ光」を契約するメリットはない。同じようなサービスでも、もっと安価なものを選ぶ選択肢がなくなってしまう。

デメリット2: 「100円引越し」のパイオニアであるITベンチャーの場合、運送事業者ではないので、取次のみになり、設定された内容で提携する運送事業者に依頼することになり、引越し作業の水準もわからない。サイトを見ても、実際の作業風景はわからず、どんな業者が来るのか明記されていない。提携会社の募集は常に行っているようだ。

現在の状況

 荷物の少ない単身者の近距離移動に限らず、「ファミリー」「オフィス」まで手掛けるケースも現れた。 「消費者に誤解を与える」として既存の引越業者らは警戒したが、今ではその既存の業者自体が「100円引越しを手掛けるようになってきた。

 いわゆる丸投げの通信事業者ではなく、専業の業者が同じような仕組みで「100円引越し」を手掛ける場合には、どんな業者がどの様な作業をするのかは、一般の比較と同じであり安心感があり、もし「NTTフレッツ光」を契約せず、「100円引越し」にならなくても、通常の引越し契約に移行出来るので便利ともいえる。

デメリット: 恐らく、「100円引越し」につられて問い合わせてくる方の大半は、その条件に「なーんだ」ということになるはずで、「通常の引越し料金でもお安く出来ますよ。」という話しにつながる。つまり、既存の専業者が危惧していた「消費者に誤解を与える」「誇大広告」によってユーザーを引き付けることを、自ら行っていることになる。中小の運送会社にとってはインパクトの大きな宣伝になるのだ。

問題はないのか?

「消費者に誤解を与える」として既存の引越業者らは警戒するが、国交省は昨年、「違法性はない」と結論付けている。
 しかし、消費者庁は「景品表示法違反(不当景品類及び不当表示防止法)」に抵触する疑いがあると見ている。「景品表示法違反(不当景品類及び不当表示防止法)」は、「商品やサービスの内容、価格などを偽って表示すること」を厳しく規制しており、「100円引越し」は同法に抵触するのではないかと、消費者庁は見ているようだ。

 「100円引越し」は物流事業者がITベンチャー企業などと提携し、ユーザーがインターネット契約を結ぶことでマージンバックされ、引越料金に充てられる仕組みである。実際には、マージンバックによる引越料金のキャッシュバックのほかに、「向こう2年間は解約しない。途中解約は違約金を支払う」といった契約だったり、「新規開設だけが条件」でも「保証金」を取り、返還は「回線開通から翌々月」のため、2か月分の回線使用料やプロバイダー手数料が発生する。

 これらの具体的な金額をすべて明示しなければ、不当な表示となり、消費者を不当に誘引していることになる。つまり「100円引越し」の説明があっても、「2年間で回線使用料がいくら掛かり、違約金はいくら」「2か月の使用料金と手数料はいくら」と明記しなければ違法になる。誇大広告で来店させるのと同じである。

代表的な「100円引越し」業者抜粋

 

100円引越しセンター

http://100yen-hikkoshi.com/

ITベンチャーの「ベルテクノス」が運営する業界初の「100円引越し」。通信事業者であるために、作業自体は提携運送会社に委託している。2トンショート+作業員2名50?まで?2トンロング+作業員2名30?までが「100円」で行える範囲となっており、それ以上、または繁忙期などは別途料金がかかる。

アップル引越しセンター「アップル単身パック」

http://www.apple-hikkoshi.co.jp/campaign/004.html

引越し専業の同社が行うサービス。条件等の内容は「100円引越しセンター」とほぼ同じだが、引越し専業であるのが最大の違いであり、強味。専門のスタッフが作業を行うので安心。サイトでも、契約条件や、月々の使用料などを細かく明記されており、納得がいく。
また、「100円引越し」以外でも、レンタルのウォーターサーバーを契約すると5,000円のキャッシュバックを行うシステムなどを導入している。

※各社のサービス内容は記事執筆時点のものですので、実際の内容と異なる場合があります。ご利用の際は必ず各社のサイトなどでご確認ください。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

季節・曜日など時期によって引越し料金に差があります

引越し集中期は料金が高い  引越しをする際、費用は抑えたいと考えていると思います。しかし、多く

記事を読む

PAGE TOP ↑